子どもたちを支えるボランティア

地震津波による被害で、学校に行けなくなる子どもたちも多いです。横浜・川崎市には、東日本大震災熊本地震で避難してきた子どもたちを迎え入れる、学習室があります。自分と同じ大学生が、子どもたちに勉強を教え、話し相手になっています。ここに通った子どもたちは、6年半で100人以上にもなります。勉強が遅れて悩んでいる子どももいれば、いじめなどの悩みを抱えている子どももいます。そういった子どもたちのオアシスとなっている場所が、ここなのです。

大学生はほぼマンツーマンで子どもたちに勉強を教えます。学習室では、お風呂や夕食をみんなで過ごすというイベントを開催するほか、週2回の勉強会なども開催しています。大学生のアルバイトとして人気の家庭教師なら、高い時給を得られるでしょう。しかし、ここで子どもたちに教える大学生は、もちろん無給です。子どもたちからもお金を取ることはしません。

ここに通ってくる子どもたちは、多かれ少なかれ、心に痛みを負っています。家がなくなり、親が行方不明になっているケースもあります。慣れない環境に必死で耐え、涙をこらえている子どももいます。ここは、そんな子どもたちに勉強を教えるだけではなく、悩みを打ち明けられる人がいる、精神的にホッとできる場所となっています。

そうなるためには、ボランティアとしての大学生は、子どもの心を理解できる、痛みを分かってあげることが必要です。水田昌宏自身、まだまだ人間として半人前で、子どもたちの心にどれだけ寄り添えられるのか自信はありません。しかし、このように実際に子どもたちと正面から向き合って支えているボランティアの大学生がいる、ということが同じ大学生として、ボランティアに携わっている者として、誇らしい気持ちになります。私水田昌宏も誰かの支えになれることを願わずにはいられません。