高齢者に寄り添うユニベールボランティア

高齢者に対する支援をする団体の中に、ユニベールボランティアがあります。
高齢者の想いに耳を傾けるシニアのグループで、高齢者の心のケアをめざし、話し相手・友愛訪問を続けています。

ミシガンのピア・ボランティアをお手本に立ち上げたグループで、同じ年代のシニアが活動しているのが特徴です。
同年代だからこそ話し相手になる、分かりあえるというのがモットーです。
素敵な活動だなと水田昌宏は思いました。

ピア・ボランティアのピアとは仲間・同僚の意味です。
ユニベール財団では、1992年から、「ミシガン大学老年学夏期セミナー」を実施していいます。
セミナーには医師や看護師、ソーシャルワーカーなどの医療や保健、福祉の専門職が派遣されています。
ミシガン大学の医療センターの傘下に高齢者専門のクリニックがあり、ここで専門職の構成メンバーにピア・ボランティアが活躍していたのです。
クリニックで治療を受け、健康になった高齢者が訓練を受け、地域の高齢者宅を定期的に訪問し、話し相手になったり、食事をしたりする友愛訪問をするようになったそうです。

1995年の阪神・淡路大震災の際には、主に仮設住宅に住む高齢者を精神面からサポート。
地元の社会福祉協議会などと連携し、神戸市、西宮市、芦屋市などの仮設住宅で訪問活動をしました。
仮設住宅がなくなった今でも、神戸市、芦屋市、高槻市などの個人宅や復興住宅を友愛訪問し、高齢者のとじこもりの予防に役立っています。
このような活動は、高齢者が楽しく、安心して暮らせることにつながりますね。

高齢者は支援されるばかりではなく、支援する方になって活動をしている姿もよく見られるようになりました。
大先輩から元気をもらうこともあり、励まされてしまうこともあります。
水田昌宏もこんな風になりたいと思っています。

一人暮らしの老人の話を聞くボランティア活動で学んだこと

高齢者が増え、現在では一人暮らしをしている高齢者も多いです。
在宅看護や在宅介護も増えている中、資格はなくても、ボランティアが活動することができます。
生活支援などは資格がないとできませんので、そのサポートだったり、買い物に行ったり、といった活動のほか、話し相手になる、という活動もあります。これは介護保険外のことで、専門職の人が大切にしたくてもできないこともあり、ボランティアが大きな役割を果たします。

高齢者と話をする際には、配慮すべきことがあります。
以前、知り合いの看護師が言っていたのですが、患者さんに「おじいちゃん」と言ったら、「私はあなたのおじいちゃんではない」と怒られたそうです。自分は相手の立場に立っていなかった、と反省していました。
ボランティアにおいても、そういった細やかな配慮が必要になります。

大事なことの一つは無理をしないことです。
無理をして話せば、相手もその雰囲気を感じて疲れてしまうでしょう。
相手に無理をさせるはもちろんいけません。
高齢者の中には、若い年代の人に気を遣い、無理をして話してくれるケースもあります。
それは、相手の心も体も疲れさせてしまいますので、注意が必要です。

話をしていると、プライベートな情報も分かってしまうことがあります。
それは誰にも言わないことです。
秘密は守らなければなりません。人間としてのマナーでもあります。また、できない約束をしないと水田昌宏は決めています。
約束をしたときは気分がいいかもしれませんが、それが果たせなければ落胆は倍になってしまいます。
信頼を得るためにも、嘘はつかない、できない約束はしないことが大事です。

水田昌宏も話し相手になることを通じて、人の話を聞く姿勢を学ぶことができました。
これは日常生活においても役立つことだと感じています。

水田昌宏が考えるボランティアでのトラブルを避けるには

水田昌宏が思うのは、ボランティアは、自分の意思で行うものだということです。
始めるのもやめるのも自分の意思であり、どのような活動をするのか選ぶのも自分です。
そのため、安易な気持ちで活動をしてしまうと、思わぬトラブルに巻き込まれることがありますので注意しましょう。

いいと思って入会した団体が、あやしい場合もあります。
中には宗教や政治的な信条を強要したり、寄付を強請したり、また活動そのものも強制的だったり、途中では絶対やめないでください、など毎回拘束されたりする場合は、すぐにやめた方がいいかもしれません。

また、ほかの団体などの悪口ばかり言っているグループにいても、気持ちよく活動をすることができませんね。
もし、そのような団体に入ってしまったら、ボランティアセンターのコーディネーターに相談して、新しいところを見つけた方がいいでしょう。
また、そういったあやしさはなくても、実際に入会したら自分には合っていなかった、ということもあります。
その場合も、新たなところを見つけてみるといいでしょう。

ボランティア活動は自分の意思で、自由に行うものですが、常識やマナーは必要です。
活動をやむをえず休まなければならない際には、必ず連絡をしましょう。
無断で休むと、周りに迷惑がかかります。さらに重要なのが、支援する人の情報を他人にもらさないことです。
プライバシーはきちんと守ることが大事です。仲間であっても、個人的な情報は話してはいけません。

支援をする人との約束は守ることも大事です。
そのためには、できないことは約束しないことです。
これは水田昌宏も心掛けている一つです。
約束をやぶると信頼されてなくなってしまいます。
口先だけで甘いことを言う人、と思われてしまいますので、約束はきちんと守りたいですよね。

大学生は比較的ボランティア活動に興味を持っている

水田昌宏の周りを見ても、ボランティア活動をしている大学生は、そう多くはありません。
しかし、阪神・淡路大震災のときには、多くの大学生がボランティアとして参加していました。
大学生なんて、勉強もしないで遊んでいる、といった印象もあると思いますが、そのときは、みんな真剣な表情で一生懸命行動していました。
その姿に、感動しました。
中には、耳にピアスをして、茶髪でといったチャラい雰囲気の男性が、休憩中には笑顔で大人と会話をしている姿は新鮮でした。
見た目では判断できないものですよね。

そういえば、知り合いの学生で、普段は爪に真っ赤なマニキュアをして、服装も派手目でメイクもバッチリ、という女性がいるのですが、
彼女もボランティア活動をしているらしく、そのときには爪も短くしています。
爪が短くなっているのを見ると、「あ、どこかで活動をしてきたのだな」と分かります。

先にも述べましたが、徐々に増えてきてはいますが、大学生のボランティア参加率は、世界から見ても決して高くはありません。
それでも、ときどき私の話に興味を持つ学生もいます。
話をしてみると、興味はあるものの、どうやって始めていいのか分からなかった、というのです。
私は高校生の頃から活動をしていたので、団体のことや参加方法などは他の人よりは分かっていますが、まったく知らない人にとっては、きっかけ、というのは難しいようです。

現在ではインターネットでさまざまな団体のことも分かります。
活動内容や体験談なども掲載されているので、そういった情報をいろいろ見て、興味を持ったものに参加すればいいと思います。
特に大学生は時間も自由になりやすいので、いろいろな活動に参加してみてはいかがでしょうか?
水田昌宏も仲間が増えることはとてもうれしく思います。

水田昌宏が勧める、ボランティアを始める前にチェックしておきたいこと

もちろん、何も考えずに目の前にあるボランティア活動に参加する、という行動も一概に悪いことではないと思います。
何の偏見も持たずに行動し、体験してみるのも悪くないでしょう。
ただし、その場合、自分に合っていない活動だと、ボランティアに対してあまりいい印象を持たずに終わってしまうこともあると水田昌宏は考えています。
その印象が強いと、今度は違う活動をしてみよう、という気持ちにさえならないこともあるかもしれません。
それはもったいないことです。

そのようなことを避けたいなら、ボランティア活動をしてみる前に確認しておきたいことがあります。
一つは、参加しようと考えている活動内容は、自分のやりたいことなのか?ということです。
あまり興味がないものよりも、自分が興味を持てるものの方が、やっていて楽しいしやりがいもあります。
目的には賛同できるか?といった点も重要です。
やみくもに活動しても何のために?と思ってしまうこともあるので、活動内容をしっかりチェックしましょう。

また、仕事や勉強、主婦であれば家事や育児と両立していけるかどうか?という点も大切です。
活動できる時間、日数、場所などを考慮し、ボランティア活動と付き合っていくことが大事です。
自分のやるべきことをしたうえで、活動をしましょう。
そうでないと、周りからの信頼や理解も得られにくくなります。
無理をしないで活動をすることも必要なので、自分のできる範囲で、できることをするようにしましょう。
たくさんやっているから、とか少ししかできないから、と思わずに、少しでも自分のしていることが人の役に立っている、と思うことが大事です。
そこから「#水田昌宏も少しは力になれたら」が生まれました。

インターネットなどを利用して、自分に適した活動を是非探してみてはいかがでしょうか。

ボランティアができなくなる理由

水田昌宏がボランティア活動を始めたのは高校生の頃です。
現在では大学で勉強をしながらも、活動を続けています。
今まで活動を続けてこられたのは、家族の理解があったからでしょう。
それというのも、ボランティアを通じてできた友達の中には、
家族の反対があり続けていくことができなくなった、恋人が理解してくれない、などといった理由でやめていく仲間もいました。

確かにボランティアに関する情報は少なく、どうして無償で働くのか?といったことを理解してもらえないこともあります。
平日は仕事で忙しいサラリーマンの男性が、休日を利用して活動をしていると、家族から不満の声が出てしまうということを聞いたこともあります。
彼は毎週ではなく、月に1回程度の活動でがんばっているようです。
このように、自分の思いも遂げることができ、家族にも納得してもらえる方法で活動をすることも大事なのだと気づかされました。

仲間の中にはもっと活動する時間がほしい。と言う人も多く、
すべての人が自由に時間を使えるわけではなく、存分に活動できないことも多いのです。
私はまだ学生なので、比較的時間を活動に費やすことはできますが、社会人になったら、そうはいかないかもしれません。
その際には、関わり方を考えなければならないでしょう。

そう考えられる自分はいいのですが、中には、そういったことを知らずに、「やっぱりできない」とやめてしまう人もいます。
ボランティアは時間が決まっているわけでもなく、週に何時間やらなければならない、ということもありません。
自分に適した活動や時間などもあるはずです。
以前よりはネットで探すこともできるようになり、情報も増えてきています。
まだまだ情報が少ない、という点も現実では壁になっていますが、是非自分に適したボランティア活動を探してみてください。

芸術関連のボランティア活動

ラソン大会の給水所で水を配布したりしているのは、ボランティアのことが多いです。
ラソン大会などのイベントで活動するボランティアもいますが、専門的な技術があれば、指導などを行う活動もありますね。
健やかな体を作るための支援になります。

また、健やかな心を育成するには、芸術に触れることも大事だと水田昌宏は思います。
美術館や観劇など、芸術に関するボランティア活動もあるのをご存知ですか。

美術館や博物館における活動の一つが、ガイドです。
来館者に対して館内を案内したり、展示物に関する説明をしたりします。
資料の作成や受付、広報などの発行を行う活動もあります。
美術が好きな人にはうってつけの活動でしょう。
美術品に関する説明などを行うガイドは、正確な情報を伝えなければなりません。
そのため、展示物の基礎知識、鑑賞法など、研修を受けて学ぶことが必要になります。
研修は短期間で終わらず、1年かかる場合もありますので、覚悟して取りかかりましょう。

音楽鑑賞や観劇に関する活動としては、上演活動を行うサポートをしたりするほか、演劇サークルや人形劇団などで、老人ホームや保育園を回る活動もあります。
定期的に施設を訪問して演奏の指導をしたりする活動をする団体もあります。
さまざまな関わり方があるので、自分に適した活動を見つけましょう。

また、博物館や動物園などでもボランティアを募集していることがあります。
動物園では動物についての解説や園内の案内、クイズなどイベントや遊びなどに関するサポートをします。
小動物などのふれあいコーナーで、ウサギやモルモットなどを来園者に触る際のお手伝いをする活動をすることもあります。
動物園で活動がしたいという動物好きな人にはおススメの活動内容だと水田昌宏は思います。