被害を身近に感じてボランティアをするうえで気づいた大事なこと

2015年9月、台風の影響で記録的な大雨となった茨城県常総市では鬼怒川の堤防が決壊し、大きな被害が出ました。常総市には親戚がいるため、すぐにでも駆けつけたい気持ちになりました。このときは、私水田昌宏も家族と一緒に親戚の家に手伝いに行きました。

建物の壁には水がここまであふれた、という線がくっきりついていました。こんな場所まで水が入ったのかと驚いてしまいました。ボランティアとして初めて行く場所がほとんどで、いつも行き慣れていた場所がこれほど変わってしまったことに、ただただ愕然とし、被害にあった人たちのつらさを身にしみて感じたのを覚えています。親戚の家は飲食店をしていたのですが、すっかり水につかってしまい、テーブルやイス、冷蔵庫、ガスコンロなどすべてが泥などで使えない状態でした。たくさんのボランティアの人たちが手伝ってくれていて、いつもはあちら側の自分ですが、今回は手伝ってもらう側にいるのが何となく不思議な気持ちでした。

ボランティアの人たちはていねいに、きびきびと作業をしてくれました。自分もこんなふうに動けているのだろうか?と反省を踏まえながら、手際よく片づけてくれる姿に、勉強をさせてもらうとともに、心から感謝しました。親戚のおばさんは、「ここまでしてくれるなんて本当に申し訳ない。ありがたい」と何度も言っていました。それと同時に、どこまでお願いしていいのか分からない部分もあり、遠慮をしてしまうこともあったようです。

ボランティアの仕事の仕方はさまざまだと思いますが、大事なのは、何を一番してほしいのか?といったことを気づくことかもしれません。気づくことができなければ、言葉かけをして、話しやすい雰囲気を作ることも大事なことなのだ、水田昌宏自身改めて考えさせられました。